偶然は必然

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何度か足を運ぶことになった不動院があります。
ひっそりとしていて全く人がいない時もある。
山の中で、日が差さない少し陰鬱とした感じの不動院。

初めて行ったときは、ほかの場所に行ったついでに、たまたま気まぐれで寄っただけなのに。
そこでの出会いと、出来事に、その後も何となく気になる、私にとって何な特別に感じる場所。

住職さんが亡くなってからは常時管理している人はおらず、有志の方が時々来ている。
たまたま居合わせた、有志の管理者の方が本堂の奥のご本尊を見せてくださった。
本堂も傾いて存続が危ぶまれていたところ、資金含め存続のめどが立ち、宮大工さんによる改修が済んだところ。
そんな風に聞いた。

山の上に広目天様がいる。
そう聞いて行ってみると、別の管理者の方がいた。
神社巡りしてお賽銭が全部なくなって小銭はあと3円しかない。
広目天様は千里眼といわれるというので、広く世のため地球のために祈った。

しばらく祈った後、巫女さんですか?と聞かれてとてもびっくりした。

石段にタオルが置いてあり、そこに座って手すりに印のしてある延長線上を見て、と言われた。
言われた方向を見て、はっとした。

遠くの大きな岩に浮かび上がって見えた。
剣に龍が巻き付いているかのような岸壁の部分。

ああ、やっぱりすぐ分かる?
すぐ分かる人と、どれだけ見ても分からないという人がいる。

そして、すぐ分かる人は、たまたま導かれるように想定外に来ることになったそんな人が多い。
先日も、子供が導くようにここまで来た若いお母さんがいた、そんな話を聞いた。

一見、陰鬱な感じで素通りされそうな不動院での出来事。

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